ゲームのふりがな噺

ゲームの世界においては、大人も子どもも対等です。
敵は、相手が子どもだからと優しくパンチしてくれたり、メラミをメラにはしてくれません。
「子どもを大人と対等に扱いましょう。」なんて言葉で言うよりも、
一緒に冒険に出た方が良いのです。
でも、そんな対等な世界にも立ちはだかる壁があります。
子どもは漢字が読めないのです。
私の息子たちがドラクエをプレイし始めたのは、約5カ月前でした。
もちろん、ストーリーがちょっと大人向けであったり、操作が難しめであったり、
特に、5歳の息子にとってはドラクエは少し早いかなと考えたりもしました。
しかし、何よりも大きな壁として立ちはだかるのが、漢字が読めないことです。

上の画像、漢字が読めない子には、
「たち は この な で きているのです」
という奇妙な言葉で話す種族の世界が広がってしまいます。
子どもたちが、もっと小さいころからプレイしていた
「ポケモン」「どうぶつのもり」「カービィ」では、
ふりがながあるため、全く問題はありませんでした。
(というか、うちの子どもは、ほとんどゲームを一緒にしながら、ひらがな・カタカナを学びました。)
ポケモンを覚えるための子どもの熱意はすさまじいものです。
フリガナの問題で、ドラクエは小さいころから馴染みにくくなってしまっているように思います。
※ドラクエ10オフラインでは、ふりがながあるのですが、こちらは息子にハマりませんでした。このお噺はまた今度。
さて、それでも、ドラクエ10をこどもとやりたい私はどうしたか。
全部、読んじゃえばいいんだ
そうです。セリフから何から、すべて大人が読めばいいのです。
しかも、感情をこめまくって、まるで舞台のように、
目の前で物語を演じればいいのです。
そういうわけで、我が家では日々、

グギャギャギャギャ
勇者め、これでもくらえ~!!
(声色を高くして)
トーマ兄さま~~~
みたいな声が響いています。
ご近所に聞かれたら、それはもう大変ですから、ゲームの前には窓が締まっているかチェックを欠かせません。
絵本の読み聞かせは、子どもにとても良いことです。
ならば、ドラクエだって読んでしまえば、「読み聞かせ」じゃない。
読み続けてたら、子どもが進化した。
そんなこんなで、ドラクエ10を始めてから、
毎日のように全力で演技をしています。
すると、子どもは大人を見て、こんなことを言うのです。

僕もやりたい!

僕も~~!
今我が家では、
・父 男の人、ご老人役
・母 女の人役
・長男坊 子ども役
・次男坊 モンスターの叫び声など
という豪華キャストでお送りしています。
ばかばかしいものですが、続けているとこんな変化が起きるのです。
7歳の長男は、なんとドラクエに出てくるほとんどの漢字が読めるようになりました。(もともとある大人でも読めない漢字はナシで。)
長男は、「私たち竜族は、この過酷な環境で~」とすらすらと読めています。
そして、小学校の国語の音読でも、感情を込めていて素晴らしいと、
クラスで表彰されたりしているのです。
5歳の次男も、「復活の杖」が読めます。
やっぱり読み聞かせは、効果があるもんです。
一つ世界が広がったんじゃない
ゲームを通じて、たくさん文字を読めるようになった息子たちは、
実は、本を読むのも大好きです。
毎週のように、図書館に行っては、10冊くらいの本を読んでいます。
このお噺もまた今度。
物語を通じて、確実に子どもたちの世界は広がっています。
ゲームは、広大な世界の入り口です。
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